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幼稚園バス3歳児置き去り死事件が再び起きないためにどうすればいいのか

本当に悲しい…

どうしたんですか?

幼稚園バス3歳児置き去り死事件を知ってから悲しくて

そうだよね。こんな悲しい事故ないよね…

絶対にあってはならない悲しいニュースが飛び込んできました。そのニュースとは幼稚園バス3歳児置き去り死事件です。

3歳の女児が幼稚園バスに置き去りにされて閉じ込められ、車内の暑さによる熱射病で死亡しました。

女児はなぜ車内に閉じ込められる羽目になってしまったのか…。いろいろと考えると本当に辛くやるせなくなります。

未来がある子供が大人の不注意で命を落とす。重い言葉です。子供の命はそばにいる大人によって握られていると言っても過言ではありません。なので、常に大人は緊張感をもって行動しなければなりません。

今回はこのような悲しい事件が再び起こって欲しくない…という願いから、どのようにしたらいいのか、について考えて行きたいと思います。

今回の記事でわかること

  • 幼稚園バス3歳児置き去り死事件の詳細
  • 事件はなぜ起こってしまったのか
  • 事件を起こさないようにするためにはどうすればいいのか
  • 私のヒヤリとした体験談
  • 子どもを守るには雇用の整備も大事になる

幼稚園バス3歳児置き去り死事件の詳細

事件は静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」でおきました

2022年9月5日の午後2時10分後ごろ、幼稚園バスの車内から河本千奈ちゃんが気を失っているのを職員が発見

その後、病院に緊急搬送されましたが死亡が確認。死因は「熱中症」

✅なぜ千奈ちゃんは車内に閉じ込められてしまったのか?

  • いつもの運転手ではなく人員が足りないので園長が運転した
  • 不慣れな園長は全員降車したかの確認を怠った
  • 3歳の園児が5時間以上も9月初旬の炎天下(最高気温30.5℃)の中で車内に閉じ込められた

✅千奈ちゃんが車内に閉じ込められ続けた理由とは

  • 乗車していた園長と職員が乗車人数の確認と、降車人数の確認を怠っていた可能性がある
  • 乗車していた園長と職員が全員が降車しているかの確認を怠った可能性がある
  • バスは窓にまでペインティングが施されており、それが原因で中が見えなかったことが発見できなかった可能性も
  • クラスに園児がいないことを保護者に問い合わせることを園が怠った

✅千奈ちゃんが行方不明なことに気が付かなかった訳

  • クラス補助は、タブレットを使ってバス停でアップされた出欠情報を確認して担任に伝えられた
  • クラス担任はホワイトボードでそのクラスの欠席者が2人と確認。そこに千奈ちゃんの名前はなかった
  • あとから登園するのかなと当時 担任とクラス補助が話をしていた
  • 登園してこない場合も連絡なく休む園児もいたため、被害園児も5日は休みだと考えてしまったという

要するに、バス停で記入された出欠情報が間違っていたことが一つ目の問題で、更に出席になっていた千奈ちゃんが実際にはいないという矛盾に気が付かなかったのが二つ目の問題といえそうです。

千奈ちゃん発見時の様子が…

千奈ちゃんは発見された当初

  • 水筒の飲み物が空っぽになっていた
  • 上半身の服を脱いでいた

という状態だったことがわかっています。サウナ状態で暑かった車内で最後まで一生懸命生きようとしたことがわかります。その一生懸命生きようとしていた千奈ちゃんの発見を遮った要因の一つとされているのが窓に施されたペインティング。絵が描いてあるので外から見えない状態になっていました。

事故が起こってしまった原因は「同乗者の確認ミス」これに尽きる

先ほど説明したように2重3重にも及ぶ不手際が今回の事件の原因ですが、核となるのは「降車確認ができていなかったこと」に尽きます。

「幼稚園に到着したら全員降りているかどうか確認する」これは最も大事なことです。なぜなら、もし仮に園児が残っていたのならば、自力では出られないために「命に関わる」からです。

なので絶対に怠ってはなりません。

また、忘れ物や車内の汚れなども確認しなければならないので、必然的に全員が降りたら確認するのが普通だと思いますが、車内に運転手と付添人の2人の大人がいながら、どちらも確認していなかったというのは完全なる業務怠慢と言わざるを得ません。

✅ではなぜ確認ができなかったのか

  • 園長は常に運転している訳ではなく送迎に「不慣れだった」
  • 過去にも搭乗者の確認や降車者の確認トラブルなどがあったが、それを園が改善していなかった
  • 加齢によるもの(年齢的にひとつやると次のことを忘れてしまうということがある:本人談)
  • 園児は小さいので確認した時に誰も目に映らなかった可能性がある(本当はそれも予想して確認しなければならない)
  • 誰にでも間違いはある

絶対にあってはならないことですが、とはいえ、人間には間違いがあります。俗に言うヒューマンエラーです。人は、適度な緊張感をもって仕事をしていても、1000回に3回は必ずミスをすると言われています。なので、人はミスをするのを前提に間違いが起こらないようにしなければなりません。

2021年7月の福岡県で起きた事故は生かされなかったのか…

事件が起きたのは2021年7月29日。冬生くんは、中間市の双葉保育園で、登園の送迎バスにおよそ9時間取り残され、熱中症で死亡しました。

後部座席にいた冬生くんは取り残されたまま、バスには鍵がかけられました。保育園では冬生くんの不在を認識しながらも保護者に確認せず、夕方まで誰も気づくことはありませんでした。

園長と保育士の2人は、ことし3月、必要な注意を怠ったとして業務上過失致死の罪で在宅起訴。

この事故によって文部科学省と厚生労働省、内閣府は9月6日、保育所・幼稚園・認定こども園・特別支援学校幼稚部のバス送迎について事務連絡を出し、安全管理の徹底を再周知。

✅どのように変わったのか?

  • 子供の出欠状況に関する情報について、保護者への速やかな確認と職員間の情報共有を徹底する
  • 登園時等、場面の切り替わりにおける子供の人数確認について、ダブルチェック体制をとる等して徹底する

などの改善がすすめられていました。その矢先に再び起こってしまった事故。かぜ生かされなかったのだろうか…。

今回の事件のような間違いが起こらないようにするにはどうすればいいのか?

私が思いついたもの、ニュースやネットなどで議論されている「今回のような事件が起こらないために必要なこと」についてご紹介します。

  1. 送迎バスのエンジンを切った際にブザーが鳴るようにし、そのブザーを止める際にはバスの一番後ろにあるスイッチを押さなければならない装置を取り入れる
  2. 土足禁止にして出入り口に靴を置く
  3. 送迎バスの窓を透明にする
  4. 取り残されていることを、外にいる人に知らせるボタンを設置する
  5. クラクションを鳴らす訓練をしておく
  6. 外に脱出できる緊急ボタンを取り付ける
  7. バス車内に人感センサーを付けるのを義務化する
  8. 連絡なしに来ていない児童がいた場合には必ず確認するのを徹底
  9. 職員の処遇を改善する

順番に説明しますね

①送迎バスのエンジンを切った際にブザーが鳴るようにし、そのブザーを止める際にはバスの一番後ろにあるスイッチを押さなければならない装置を取り入れる

朝、子どもたちを乗せたバスが学校に到着し子どもたちが降車するのを見届けると、ドライバーはエンジンキーをイグニッションから抜く。 その瞬間からバス内にアラームが鳴り響く(10分以上の走行後のみ)。このアラームを消すためにドライバーはバスの最後部まで歩いてアラームを解除(リセットボタンを押す)する必要がある。

幼稚園バス3歳児置き去り死、防ぐには? 「スクールバス王国」アメリカ 安全策は意外にアナログ でも確実

このニュース記事からも分かるように、アメリカではヒューマンエラーによる事故を減らすために、エンジンを止めた後は後部座席まで行かなくてはならないという装置を取り付けるという方法をとっているようです。

このような取り組みは真似すべきですね。人間は誰しも間違いを犯します。なのでそれを前提として間違いが起きないようなシステム作りを行うのは必須となります。

②土足禁止にして出入り口に靴を置く

バスの出入り口に下駄箱を置くという方法もいいですね。これによって降りていない児童の確認することができます。

ただ、この方法は完全ではありません。なぜなら、靴を履いたまま乗車してしまうケースがあったり、裸足のまま出て行ってしまうケースなどがあるからです。

③送迎バスの窓を透明にする

これは今すぐできるのですぐに実施していただきたいですね。外から見えないというのは、誰か取り残されていても気が付かないことになります。窓にペインティングをするという行為はデメリットが大きいものの、メリットは一つもありません。

④取り残されていることを、外にいる人に知らせるボタンを設置する

車内に緊急ボタンを設置して、取り残された子供が車外に知らせることができるような仕組みを取り入れるという方法もあります。写真のように回転灯を設置したり、警告音を発するなどして危険を知らせることができれば事故は減らせると思います。

⑤クラクションを鳴らす訓練をしておく

これは設備などが改善されなくても子供一人で出来ることです。親御さんは子供さんにクラクションを鳴らすというアクションを教えておくといいでしょう。クラクションはエンジンを切っていても鳴らすことができます。

⑥外に脱出できる緊急ボタンを取り付ける

電車などでは緊急ボタンありますよね。火災などが起きた時に出入り口を強制的に開けて逃げられるようにするものです。これをスクールバスなどにも設置して、閉じ込められた人がいる場合でも外に出られるようにするという装置の設置を提案します。

⑦バス車内に人感センサーを付けるのを義務化する

全ての対策を施してた上でこちらの人感センサーも車内に設置しておくと万全です。もし、車内に動くものがあれば、保育園の責任者に通報が行くようにしておけば、間違って事故が起こるという可能性を抑えることができます。

⑧連絡なしに来ていない児童がいた場合には必ず確認するのを徹底

ものすごく大事なことです。連絡がなく来ていない児童がいたらすぐに家に連絡するようにすれば、今回の事故も防げていたと思います。なぜこんな単純なことがなされていなかったのでしょうか。

⑨職員の処遇を改善する

ここに大きな原因がある気がします。不慣れな園長が送迎をしなければならなかったこと、来ていない子供がなぜいないのか確認できなかったことなど、人員が豊富でやる気がしっかりあれば防げたことなのかもしれません。給与をあげて余裕がある稼働状況であれば何かが変わった可能性があります。

私自身のヒヤリ…とした体験談

今回の事件を観て私にも思い出すことがあります。

あれは娘がまだ保育園児だった頃の話です。

季節は9月頃だったので秋。でも30℃超えの暑い日。私は娘の遠足に参加していました。近所の大きめの公園で遊び、お弁当を食べて無事に3時間ほどで終了。

娘を車にチャイルドシードに載せてベルトを締めました。その後、娘が乗った後ろのドアを閉めて運転席に乗り込もうとした時です。「おーい〇〇」と私を呼ぶ声が。

同じ保育園の遠足に参加していた同級生の〇〇でした。違うクラスだったのでチラッと姿は見たのですが話はしていませんでした。特に仲がいいという訳ではないので特にあいさつもせずに帰ろうとしたのですが、声を掛けられたらさすがに無視するわけにはいきません。

呼び止められた私は同級生に近づき立ち話を始めました。その間、約15分。

ハッ!!!

と気がついて車に戻ると、娘が赤い顔をして「パパ暑いよ」と。

そうです。車のエンジンを掛けない状態で車を離れてしまっていたのです。もしこれが真夏で35℃を超すような暑さだったら、娘は熱中症になり危ない状態になっていたかもしれません。

取り返しのつかないことをしてしまうところでした。

急いでエンジンを付けてエアコンを全開にし、更に水筒の冷たいお茶を飲ませると落ち着きました。その後も特に問題なく今も元気で生活しています。

このように、誰にでもヒューマンエラーは発揮します。今回の件に関しては完全に私の落ち度、ミスです。しかし、その時、決して油断していた訳でも何でもなく、ぽっかりと安全管理が抜け落ちてしまったという感じでした。

自分を擁護するつもりはありませんが、人間が行うことには必ず「間違い」が起きます。なので、それを前提とした上で事故が起こらないような仕組みを作る必要があります。上に挙げた項目すべてがその間違いが前提となっています。人間任せにしてはいけない、社会全体としてそうならない仕組み作りが必要だということです。

それ以来どう変わったのか

以後はめちゃくちゃ神経質になりましたね。車が止まっている時は必ず全員が外に出たか確認するようにしていますし、子供だけを車に残しておくということができなくなりました。

我が子は今は下が小学校6年生なので自分で行動できる年になりましたが、それでも一人で車に残るというと不安になるので無理やりそのような状況にならないようにしています。

日本国内でもそうですが、個人の意識もちょっとした間違いをすることによってしか改善していくことができません。もちろん、今回のことは被害者が可哀そうで涙なしには聞けない悲しい話ですが、このような事件によって大きく改善が進むという現状があります。大事なのは改善しないまま終わらせないこと。国には早急に幼稚園バスの運行のルールを策定して欲しいと思います。

子どもを守るには雇用の整備も大事になる

今回の事件のような間違いが起こらないようにするにはどうすればいいのか?という項目でもちょっとご説明しましたが、保育園、幼稚園を取り巻く環境の整備も必要になります。

先ほど挙げた幼稚園バスの後方にスイッチを取り付け、エンジンを切った後にそのスイッチを押さないと大きな音を消すことができないというシステムを導入するにしても、お金がないとどうすることもできず、また同じことが起こる可能性があります。

更に、保母さんに出席していない子供がどうなっているのか確認するというルールを課すにしても、人員がしっかり足りている又は見合う給与が支払われているという前提がないと、うまくいかない可能性が高いと思います。

まずは補助金を出すなどして国が積極的に介入することと、保育業界全体の給与を考えて行くことが必要不可欠です。

それを訴えていくことにプラスして今できることをする

国や園が動くのを待っていたのでは、ヒューマンエラーによりまた新たな犠牲者が出てしまうことがあります。なので、それを待つことなく、今できることをしっかりと行うことが大事になります。

✅すぐにできること

  1. 子どもたちに保育園についたら自ら降りることを教える
  2. 保育園バスの中で寝ないように教える
  3. 閉じ込められたしまった時はクラクションを押すことを教える(押し方も教える)
  4. 窓を割るハンマーを用意しておく(園が車内に用意)
  5. 車内にカメラを取り付ける
  6. 子どものバッグに小型のGPSを忍ばせる
  7. 欠席の児童に対してなぜ欠席なのかを親に確認する

順番に説明しますね。

①子どもたちに保育園についたら自ら降りることを教える

何歳から理解できるかという問題もありますが、なるべく全ての年代の子供に「保育園についたら降りる」ことを教えておきましょう。最初は分からないと思いますが、徐々に時間や場所などを把握できると思います。

②保育園バスの中で寝ないように教える

具合が悪い時もあるので子供に車内で寝ちゃダメと教えるのは酷な気がしますが、寝てしまうと引率の先生の目につかない可能性が出てくるので、なるべく寝ないで起きているようにし、着いたら自分から降りるような指導があると事故を防ぐことに繋がります。

③閉じ込められたしまった時はクラクションを押すことを教える(押し方も教える)

最も早く最も効果のある方法になります。これはすぐに教えるようにしましょう。子供の力で押せないことも考えられるために、体重を乗せる方法も併せて教えてあげるようにしましょう。

④窓を割るハンマーを用意しておく(園が車内に用意)

車内に閉じ込められた時用の緊急脱出用のハンマーありますよね。このハンマーを車内に設置し、使い方を教えておくようにします。これもすぐにできますよね。子供の力で割れるかどうか微妙ですが、やってみる価値はあると思います。

⑤車内にカメラを取り付ける

これもすぐにできますね。車内に防犯カメラを設置するようにして、それを園側と家庭側とで監視できるようにします。多くの目で常に車内を監視することで事故を減らすことができます。

⑥子どものバッグに小型のGPSを忍ばせる

こちらもすぐに行うことができますね。今のGPSの誤差は2m以内とされています。なので、子供のバッグにGPSを取り付けていれば、今どこにいるのかを確認することができます。

⑦欠席の児童に対してなぜ欠席なのかを親に確認する

こちらはやって当たり前なのですが、今後は確実に欠席の届けがなされていない子供が来ていない時は、その所在を必ず確認するという作業を行う必要があります。

以上、すぐにできることばかりなので、施設運営側と家庭側の両方で対策していくことが小さな自分では何もできない子供たちを救う手立てとなります。

さいごに

最後までお読みいただきありがとうございました。あまりにも辛いニュースを目の当たりにしたので思わずブログを書いてしまいました。

なぜここまで悲しいのかというと、小さなこれからの命が奪われたことにプラスして「普通にやっていれば防げた事故だから」です。

大地震とか津波とかどうしようもない災害ならば諦めも付きますが(命が軽くなるという意味ではありません)、普通にいつも通りの行動を取っていれば失われることがない命だったので、それが悔しい、なぜという感情を燃え上がらせ、悲しみに便乗して感情が強くなります。

しかし、文中にも記載しましたが人間はどんなに厳密に管理されていても間違いを犯します。なので、人間が間違いを犯しても大丈夫なような安全のへの取り組みが必要になります。例えばエンジンを止めたらブザーがなり、後部座席にあるボタンを押さないと音が鳴りやまないなどの工夫です。

このような装置はすぐには取り付けられないので、子供にクラクションを押すことを教えたり、窓をたたき割るハンマーの使い方を教えるなど、すぐにできる対策を行うことも大事になります。

人間は進化し続けることができる動物です。なので、悲しい事故を減らしていくことができると信じています。

政府、行政、保育園、幼稚園、家庭の全てで対策を行っていくことが求められます。まずは自分たちができることから。

最後までお読みいただきありがとうございました。当ブログには他にもいろいろな記事がございますのでぜひゆっくりしていってください。

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