ちょっとのプラスがかなりいい。 お役立ち情報 随時更新中! 

値上げ必至?日本がロシアから輸入しているものアレコレ

値上げ必至?日本がロシアから輸入しているものアレコレ

ロシアとウクライナの戦争が激化しています。

2月20日から始まった両者の戦争。現在3月11日なので、今日で20日目になります。

主権国家をロシアが侵略するという侵略戦争。我々にはちょっと理解できません。

このような暴挙が許容されるのであれば、世の中何でもありとなってしまいます。そして、刺激された他国が侵略戦争を始めてしまう…ということにもなりかねません。

そんな戦況となっていますが、我々日本に住んでいる人々にも影響が及ぶことが懸念されています。というかすでに悪影響が…。

それがロシアから輸入しているものです。今はまだストックがあるのでそれほど大きな影響となっていませんが、今後はモノが入ってこないので深刻な影響が及ぶと思われます。

今回はロシアからの輸入制限によって影響がでそうなものについて考えてみます。

今回の記事でわかること

  • ロシアーウクライナイ戦争の状況
  • ロシアへの経済制裁の状況
  • 経済制裁によって高騰すると思われる品物
  • ウクライナから日本が輸入しているもの
  • 今後、どのようになっていくのか(個人的な予想)
  • 原油価格はどうなるのか

ロシアとウクライナの戦況はどうなってるの?

3月20日、ロシアが一方的に侵略戦争を開始しました。その後、一進一退を繰り返しながら、ロシアがウクライナ内部に侵攻している状態です。

ロシアの兵士数が90万人に対し、ウクライナは19万6000人。両者にはこれだけの兵力の差があります。

ウクライナ人人の被害者数は2,000人以上、国外に避難した人の数は250万人を超えたという発表(ウクライナ側の)がなされています。

一方、米国防情報局(DIA)や中央情報局(CIA)などの情報機関によると、ロシア軍死者数は推定で最大4,000人の上ると発表されています。

このような多くの死者及び負傷者を出している今回の戦争。いったいいつまで続くのでしょうか。一分一秒でも早く終わって欲しい…と願っているのは私だけではないはずです。

停戦の行方は?

停戦交渉は行われていますが、進展したという情報は入ってきていません(2022年3月12日現在)。

3月11日には外相会談が行われ、代表団による停戦交渉は3月8日に3回目が行われました。

以上4回の停戦交渉において進展はなかったようです。

✅ロシア側の要求

  • ウクライナの「非武装化」
  • ウクライナの「中立化」
  • ロシアが併合したクリミア半島での主権承認

✅ウクライナ側の要求

  • 即時停戦
  • ウクライナ領土からのロシア軍の撤退

以上を見ると一目瞭然ですよね。ロシアは国を奪い取りたい。一方ウクライナは以前の平和な状態に戻りたいだけ。ロシアのしていることは日本の戦国時代と同じですね。歴史から何も学んでいません。

今後、戦争の行方はどうなっていくのでしょうか。これは全く予想できませんが、今のところ、ロシアはウクライナを奪うまで戦争をやめない。ウクライナは国を守るために徹底的に戦うという強い意志がみられることから、どちらかが折れるまで徹底的に戦い続けることになるのではないでしょうか。

そもそも、戦争の発端って何なの?

ウクライナはヨーロッパ東部、黒海に面する共和制国家。かつてはソビエト連邦の構成共和国の一つでした。今のロシアと同じ国だったんですね。なので、ロシア人もたくさん住んでいますし、文化的にもよく似ています。

ロシアのプーチン大統領の思惑として、かつての兄弟だった国を併合(ロシアという国に取り込む)したいというのが強くあります。なので、以前はウクライナの構成国家であったクリミア自治共和国も、勝手な住民投票によってロシアに編入させられています。

その手に入れたいウクライナがロシアではなく、欧米を中心とした軍事同盟、NATO(北大西洋条約機構)への加盟の意思を明らかにしたこと、欧州連合との深層・包括的自由貿易圏の経済コンポーネントを申請したことなどを背景に、ロシアのプーチン大統領は不満を募らせていました。

そして、その不満が爆発。ウクライナがNATOに加盟する前に自分のものにしようと戦争を仕掛けました。

✅まとめると

  1. ウクライナは元ソビエト連邦に所属していたロシアの兄弟国
  2. その兄弟国がロシアから離れて欧米側につくと言い出した
  3. 以前からウクライナを併合したがっていたロシアはそれは許せん!と怒り
  4. 無理やり暴力で奪い取ろうと戦争を仕掛ける

停戦となる条件とは

  1. ウクライナが白旗を上げる
  2. ロシアがデフォルトして撤退する
  3. 第三国が介入する

順番に説明しますね。

①ウクライナが白旗を上げる

ウクライナは国を奪われたくないので徹底抗戦の姿勢を示していますが、ロシアに完全に征服されてしまうと降伏せざるを得ません。

首都キエフには多くの住人が残っているとされていますので、その住人を守るためにも、戦況が不利…と見込まれた際には白旗をあげて一般市民を守るという判断に踏み切ることが考えられます。

②ロシアがデフォルトして撤退する

ロシア国家がデフォルトすることにより、国としての信用が低下して外貨を獲得することができなくなります。イコール、国が軍事機器を購入することや、国民への給料の支払いが行われにくくなるので、戦争を続けていくことが不可能となり、事実上の撤退を余儀なくされます。

※デフォルト=債務不履行になるのではないかという観測が強まっています。国債のデフォルトは、市場でのその国の対外的な信用力が失われること

③第三国が介入する

どのような介入の方法が停戦につながるのかは明言できませんが、例えばNATOやアメリカなどがウクライナ側に立ち、ロシアを説得するという方法が思いつきます。

もちろん、第3次世界大戦などに発展するのは何が何でも避けなければなりませんので、介入は慎重を要します。

恐らくですが、制裁をきつくしてデフォルトに追い込むよりも、話し合いによる解決を模索する方がいいような気がします。北風と太陽ではないですが、制裁して突き放せば突き放すほどロシアは強硬姿勢をとるのではないでしょうか。

もちろん、今の侵略戦争は許されるものではありません。なので、毅然とした制裁は必要となりますが、同時進行で話し合いの場を設けるということは必須となります。

ロシアへの経済制裁の状況

  • アメリカやイギリスはロシア産原油の輸入停止を発表
  • 4大会計事務所のKPMG、EY、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)、デロイトも、ロシア企業へのサービスを停止すると発表
  • ZARAなどを展開するアパレル大手のインディテックスは、ロシア国内の約500店舗の営業を停止、H&Mも約170店舗を一時閉店
  • ロシアの金融機関を国際的な決済ネットワークであるSWIFTから排除(対外貿易収入が減少することを意味します)
  • 領空内の飛行禁止措置は、欧州連合(EU)や米英など30か国以上が実施
  • FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)の口座に保有されているロシア中銀の外貨準備の利用が停止
  • EU理事会はロシアに対する分野別の輸出制限も強化。航海に関連した製品と無線通信技術に関して、直接的か間接的かにかかわらず、ロシア在住者やロシア船舶向けの販売、供給、譲渡、輸出を禁止
  • ネットフリックス、ディズニー、Visa、GAFA、マクドナルド、コカコーラ、スターバックスといった、現代の生活とは切っても切り離せない企業群がロシア離れを表明
  • アップルによるiPhoneの輸出停止
  • 石油大手であるシェルは世論の批判を受けてロシアから完全撤退
  • イギリス政府は、サッカーのイングランドプレミアリーグ、チェルシーのロシア人のオーナーを資産の凍結を含む経済制裁の対象にすると発表
  • ソニーの子会社や任天堂が製品を出荷停止にする

今後、検討されている制裁(2022年3月12日現在)

  • G7各国が、主要な製品の貿易をめぐってロシアの「最恵国待遇」を取り消すことを目指す
  • プーチン政権に近いロシアのエリートや「オリガルヒ」と呼ばれる富豪などに対しても圧力をかけ続けていく

このような制裁により、親露派である中国やシリア、ベトナム、キューバ、北朝鮮、ベラルーシ、ジョージア、モンゴル、インド、ウズベキスタンなどの国のみとの貿易によって収益を得るにとどまることが予想されます。

経済制裁によってロシア経済はどうなるのか?

経済制裁によってロシアの国債が「投機的格付け」に落とされました。ロシアがデフォルト=債務不履行になるのではないかという観測が強まっています。

ロシアは資源国なのでお金を持っているはずですが、欧米などの制裁によって、ドルなどの外貨準備が凍結されたり、国際的な決済ネットワークから主な銀行が除外されたりしているため、外貨の確保が非常に難しくなっています。

これにより、国債を発行する国=政府から、国債を買った金融機関などに対して、定められた期限どおりに利子の支払いや元本の返済が行われない「デフォルト」の状態になると噂されています。

それによりロシアの通貨であるルーブルの価値が大きく下がる→インフレ(物価上昇)が起こることや、海外からものが入ってこなくなり「もの不足」に陥ります。

更に、国債が暴落する=国債を持っている人が損をするということになるので、国債を持っている国民や企業が貧乏になるという事態にも。

そして、戦争にも影響が出てくることが予想されます。戦争における人員、武器、燃料などは自前なのですぐには影響は出ませんが、国内にて生活する国民の生活は間違いなく苦しくなってくるので、デモや戦争ボイコットなど人員にトラブルが生じることや、ロシアの政権そのものの存続が危ぶまれるという事態に発展することが予想されます。

今後、ロシア、ウクライナの戦争で価格高騰が懸念されるもの

ロシアの輸出品目で多いもの

  • 鉱物性燃料:シェア48.6%
  • 鉄鋼:シェア5.3%
  • 貴金属等:シェア3.1%
  • 一般機械:シェア2.4%
  • 木材及び木材製品:シェア2.2%
  • 小麦(ロシア国内でのシェアは少ないですが世界1位の産出国)

ロシアが輸入する品目で多いもの

  • 一般機械:シェア20%
  • 電気機器:シェア11.8%
  • 車両及び関係製品:シェア9.4%
  • 医療用品:シェア4.8%
  • プラスチック及び同製品:シェア3.9%

以上のことから推測すると、原油を材料とするガソリン灯油、軽油、中油、重油、タール、アスファルト、ペットボトル、プラスチック、繊維。更に鉄を材料としている製品、貴金属(特にダイヤモンド、白金、金、アルミニウム)、木材などの輸出が多いので、これら関連製品の価格上昇が懸念されます。

更に小麦の世界最大の産出国なので、小麦製品(パン、うどん、パスタ、マカロニ、餃子の皮、麩、洋菓子)の価格も上昇すると思われます。

逆に医薬品自動車及び自動車関連製品、携帯電話、パソコンなど、ロシアが盛んに輸入している製品に関しては、ロシアに入ることが少なくなるので、世界全体としてモノがだぶつき価格が下がることが予想されます。(こちらはロシアの世界的なシェアによりますので一概に値が下がるとはいえません)

ウクライナの輸出品目で多いもの

  • 穀物(19.1%)(小麦・トウモロコシ)
  • 鉄・鉄鋼(15.6%)
  • 鉱石(9.0%)
  • 電子機器(5.2%)

ウクライナが輸入する品目として多いもの

  • 鉱物性燃料(14.7%)
  • 機械類(11.2%)
  • 輸送機器(10.1%)
  • 電子機器(10.1%)
  • 医薬品(4.6%)

これらから推測すると、小麦やトウモロコシといった穀物や鉄、電子機器(半導体)などが輸出されなくなるので、小麦関連商品(パン、うどん、パスタ、マカロニ、餃子の皮、麩、洋菓子)、トウモロコシ関連商品(飼料)、更に半導体などの価格が上がることが予想されます。

逆に輸入する燃料や機械類、電子機器などは流通が滞るので余ることが予想されますが、ロシアの輸出などとかぶるものがあるので市場への関係性はよくわかりません。

日本がロシアから輸入しているもの

  • 液化天然ガス:21.9%
  • 非鉄金属:21.25%
  • 石炭:17%
  • 原油:16.8%
  • 魚介類:9%
  • 石油製品:3.8%
  • 木材:3.4%
  • 鉄鋼:1.8%
  • 有機化合物:0.9%
  • 非鉄金属鉱:0.8%

日本がロシアに輸出しているもの

  • 自動車(41.9%)
  • 自動車の部分品(11.0%)
  • ゴム製品(5.4%)
  • 建設用・鉱山用機械(4.8%)
  • 原動機(4.5%)

日本⇔ロシアの輸出、輸入を見るとより影響が強いものが分かります。液化天然ガスや石炭、石油、銅、アルミニウム、亜鉛、鉛、スズ、ニッケル、マグネシウムなどの非鉄金属、魚介類などが大きなウエイトを占めます。

ガスや原油などを材料とするガソリン灯油、軽油、中油、重油、タール、アスファルト、ペットボトル、プラスチック非鉄金属、カニやエビなどの魚介類などが高くなることが予想されます。

逆に自動車、建設機械などは輸出されなくなるので厳しい業績になりそうです。

日本がウクライナから輸入しているもの

  • たばこ:401億
  • 鉄鋼:258億
  • アルミニウム合金:35億
  • 針葉樹:21億
  • 葉巻タバコ:8億
  • チタン:8億
  • フェロシリコマンガン:5億
  • ひまわり油:4億

日本がウクライナに輸出しているもの

  • 自動車
  • ゴムタイヤ及びチューブ
  • 二輪自動車
  • 食用油
  • 調味料(ソース、しょうゆ)

タバコと鉄鋼、アルミ、ひまわり油など身近なものに影響が出てきそうです。これらはウクライナからの輸入に頼っているものなので、戦争によって入ってこない状況となれば値上げされることが予想されます。

逆に輸出しているのが自動車が二輪車など。これらが価格に反映されるかどうかは未知数です。

で、どのような影響があるのか?

間違いなく影響があると思われるのがロシアとウクライナから輸出しているもので、日本が多く仕入れているのも、そして世界的シェアの高いものです。

最も大きいのが原油&天然ガスです。ロシアは、最新のBP統計によれば、世界の原油生産量の12・1%、世界の天然ガス生産量の16・6%を占めるとされています。

原油と天然ガスは日本が輸入しているもののトップにもなっているので、ガソリン、灯油、軽油、中油、重油、タール、アスファルト、ペットボトル、プラスチックなどの関連商品の値上げは避けられない状況です。

今のところ、ガソリンに関しては政府が値上り分を補填してくれているので、それほど急激な価格上昇にはなっていませんが、戦況が長引けば確実に値上げされると思います。また、関連商品も値上げされるでしょう。

また粗鉄の生産もロシアは世界5位。なので鉄の価格も上がることが考えられます。

次に木材。ロシアは世界の森林面積の5分の1を占める森林大国で、日本も外国材のうち14%はロシア産を占めています。よって、住宅価格や紙の価格が上昇することが予想されます。

ロシアは小麦の輸出量で世界第1位。 ウクライナは6位と大きなシェアを占めています。これは打撃は避けられません。パンやパスタ、うどんなどの小麦製品の値上げはさけられないでしょう。また蕎麦の輸出量も多いのでこちらも併せて値上げが予想されます。

ロシアといえば魚介類。カニ、マス、サーモン、イワシ、ニシン、イカ、サンマ、マダラなどの値上げが予想されます。

ウクライナに関しては小麦、大麦、とうもろこし、ひまわり油、小麦などの世界輸出シェアが大きいという特徴があります。特にひまわり油に関しては圧倒的NO1となっているので大きな影響がありそうです。

また半導体製造に欠かせないネオンガスの生産においても多くのシェアを握っているので、世界の半導体の製造に支障をきたすことが予想されます。

ロシア、ウクライナの戦争で値上げが予想されるものまとめ

ロシア、ウクライナの世界シェア及び、日本が輸入している割合が多く、今後、値上がりが確実視されるものは以下になります。

値上げ予想順位項目世界的シェア日本への輸出
燃料、石油関連ロシアは世界第2位の石油輸出国輸入原油のうち約6%を、輸入天然ガスのうち約9%をロシアから輸入
木材・紙ロシア1位1位はカナダ。輸入量全体の24.8%を占めています。 次いでロシアが17.1%
魚介類ロシアは世界6位日本の約7%をロシアから輸入
ロシア世界5位、ウクライナ8位の粗鉄生産国日本はウクライナから粗鉄を年間258億円ほど輸入
ひまわり油ウクライナ世界1位。ロシア2位不明
小麦製品ロシア1位・ウクライナ6位日本のほとんどはアメリカ、カナダ、オーストラリアですが世界的に価格が上がる懸念がある
そばロシア2位。ウクライナ3位一位は中国で2万5千トン。
次がアメリカで、1万7千トン。
三位がロシア

何となくこんな感じだと思います。

何となくと申し上げているのには理由があります。ロシアやウクライナがたくさん輸出しているものでも、他の国で輸出しているので、更に供給に余裕があるものは価格に影響がなく、逆に他の国で輸出していても、需要が多い場合にはちょっと供給が滞るだけで価格に反映されるという関係性があり、その細かい関連が把握できないからです。

なので、素人でも比較的判断しやすいものを取り上げてみました。

今後は石油関連、エネルギー関連がジワジワと値上げしていくことが予想されます。給料は上がらないのに物価だけが上がっていくのはちょっと怖いですよね。いったいどうなるのやら…。

↓Amazonや楽天で安く販売されているのでチェックしてみてください


一番、物価上昇が懸念される「燃料、石油関連」って何?

一言で「燃料、石油関連」と言われても、ガソリン価格が上がるのかな?程度の認識しかない人がほとんどだと思いますので、我々の生活にどのような影響が及ぶのかについて掘り下げてお伝えしていこうと思います。

燃料、石油関連の価格上昇によって影響を受けるのは?

まず、燃料の価格が上がります。ガソリン、軽油、灯油が上がりますので、燃料などの直接、又はそれに関連したものの価格が上がります。

✅直接価格に反映されるもの

  • ガソリン価格
  • 軽油の価格
  • 灯油の価格
  • 都市ガスの価格
  • プロパンガス・LPガスの価格
  • 重油の価格
  • 潤滑油の価格
  • イオウの価格

次は、燃料及び材料代が上がったことによって間接的に価格が上昇するものをご紹介します。

✅間接的に価格が上がると予想されるもの

  • 電気料金
  • 野菜の価格
  • 果物の価格
  • 魚介類の価格
  • 鶏肉、豚肉、牛肉の価格
  • 菓子類、加工食品、冷凍食品など食料全般
  • その他生活必需品全般(雑貨、工具、薬、飲み物、家具、化粧品、その他、小売りで販売されているものすべて)

次に石油関連商品です。石油を原料として作られている製品になります。

✅石油が材料になり作られているもの

  • アスファルト
  • ゴム(タイヤ、ホース)
  • ビニール包装
  • 塩ビパイプ
  • 化学繊維の衣類
  • 農業資材
  • フッ素樹脂のフライパン
  • 紙パック(牛乳パック)
  • 玉子のプラスチックの入れ物
  • ペットボトル
  • 塗料
  • 合成洗剤
  • 文房具
  • 球技に使われるボール全般
  • その他、ビニール製品、プラスチック製品全て

ご覧のように、ビニール、プラスチックなどが全部石油関連商品になるので、「身の回りの物ほぼ全てに関わっている」といっても過言ではありません。なので、ほぼすべてのものが値上げ対象になるといっていいでしょう。

原油及び天然ガスの値上げはGDPをどの程度押し上げるのか?

1970年代から80年代初めに起こったオイルショックを例にとります。当時のオイルショックは中東で起きた紛争です。オイル産出国である中東にて第4次中東戦争が勃発したことが要因となりました。

これにより、消費者物価指数(消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標)が23%も上昇するという事態に発展しました。

消費者物価指数が上がるということはモノの値段が上がるということになるので、当然、消費者の購買欲は低下してGDP(企業や国民が1年間に使ったお金)は13.1%ほど下がりました。

リーマンショック時においては18%ほど下がったとされています。

約2割も日本全体の消費が落ちるというのが凄いことだと思います。

✅では、今回の戦争ではどうなるのか?

ナレッジ・インサイトの試算(原油や天然ガスだけでなく株式市場の下落も加味されています)によると、GDPが向こう1年程度に1.11%押し下げられる計算となっています。先ほどのオイルショックでは13.1%下がったのに対して1.11%なので「えっ、そんなものなの?」と拍子抜けしてしまいますが、あくまでも試算なので、個人的には、全体的な物価上昇にプラスして戦争による心理的影響なども加味され、もっと下がるのでは?と思います。

今後はどのようになっていくのか?

今後は全く予想できません。だって、世界を緊張させるような大国の侵略戦争など経験したことがありませんので。

アメリカなどが戦争を起こしたことはあります(イラクへの対テロ戦争、ソマリア内戦への介入、イラク武装解除問題の大量破壊兵器保持における進展義務違反など)が、これらは大義名分がある程度理解できるものであり、更に民間人への無差別的な攻撃や施設の破壊がなかったのに対し、今回の大義名分はよく理解できないもので、侵略戦争とも呼ばれています。更に民間人や民間の施設への無差別的な攻撃が続いており、その衝撃は今まで経験したものとは比になりません。

このショックによる世界の心理的影響を悪化させています。

そしてロシアはいつまで戦争を続けるのでしょうか。

お金の問題が大きいと思います。プーチン大統領は勝つまで続けるつもりでしょうが、大義名分があやふやなのと、戦争の経験がない人が多いことにより、戦意が落ちていること。更にお金に問題があるので、弾薬の補給や戦士への給与、食糧の補給などがしっかり行われていない可能性があり、それによる戦力低下があるのではないかと予想できます。

ロシアは経済制裁でお金が入ってこない。一方、ウクライナは寄付金などが集まってくる。

よって、長期戦になるとロシアが不利になっていくと考えられます。

しかしロシアには中国がいる

先日のニュースで中国がロシアに武器供与するというのが「こちらのニュース」によって明らかになりました。ロシアはこの武器供与によって戦争を有利に進めることができるようになります。

また、いくら欧米が経済制裁を行っても、ロシアには中国という最大にして最高の貿易相手がいます。ものを売り買いできますし、原油や天然ガスをいっぱい買ってくれます。

なので、すぐにロシアがデフォルト陥り、又はデフォルトしたとしても国民の生活が困窮したり、戦争が続けられない状況になるということは考えにくいと思います。

よって、「長期に渡り戦争が続く」可能性があるといえます。

更に、戦争は終わっても制裁は続く

日本への影響に関してですが、例え戦争が終わったとしても経済制裁は当面続くので、ロシアとの貿易が停滞し続けることが間違いない状況です。

なので、ロシアから輸入しているものは入って来ませんし、逆にロシアに輸出するものも輸出することができません。

また、ウクライナは再建に時間がかかるので、ロシア同様、正常な貿易を行うまで時間を要するので、当面は輸出入が滞ります。

このような状況なので、戦争が終わっても終わらなくても、貿易に問題が発生し続けることになるので、物価の上昇は続くことになります。

もし、中国への経済制裁まで発動されれば、この混乱は更に大きくなり、デフレが進行して物価が恐ろしいほど上がることも考えられます。

理由は中国は世界の工場だから。世界の工場とのやり取りが停滞してしまうと、日本に物が入ってこなくなるので、モノの価値がアホみたいに上がります。

もしかしたらこのような状態に発展するかも…と考えておかなければなりません。

おわりに

今回の記事は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。

戦争。嫌な言葉です。人と人とが争う、ここまではあってしかるべきなのかなと思いますが、兵器を使って殺し合う、生活を破壊するのは違うのかなと思います。

身近な生活でも、暴力は完全にNGという風潮がありますよね。暴力では何も解決しないことを象徴しています。これは国単位となればなおさらです。しかも、ロシアは大国中の大国。世界のリーダーとなるべき国が暴力で他の国を奪い取るようなことをしてはなりません。

その暴力によって日本にも、物価上昇というとばっちりが。主に原油や天然ガスの価格、各種石油製品、鉄、木材、魚介類、ひまわり油、小麦製品などに影響が及ぶと考えられます。

とはいえ、全てのものはロシアやウクライナが原産ではありません。いろいろな国で生産しているものがほとんどなので、急いでパニック買いする必要性などは全くありません。

ジリジリと価格が上がるかもしれない…という程度にお考えください。

それでは今回はこの辺で失礼します。

当サイトでは他にもいろいろな記事がありますので、ぜひゆっくり見ていってくださいませ。ブックマークして定期的にチェックしていただけると嬉しいです。

ブログランキングに参加しています。もしよろしければ応援する意味でクリックして下さると助かります。


生活・文化ランキング にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村

関連記事

納得いかない…旭川14歳少女イジメ凍死事件で警察が動かな理由って何なの?

幾度となくニュースで取り上げられている「旭川14歳少女イジメ凍死事件」について取り上げてみます。 初めてこのニュースを観た時に「はぁ~?」と憤りました。皆さんはどうお感じですか?

孤独でうつっぽくなる…。コロナ禍で大幅に増えたリモートワークの問題点

コロナ禍では多くの企業でリモートワーク(テレワーク)が取り入れられていました。今回はこのリモートワークの問題点について記していきたいと思います。素晴らしい制度である反面、一方でいろいろな問題があるようです。

何をしていますか?温暖化対策・環境問題で私がやっていること

個人では何をすればいいか分からない…という方がほとんどなのではないでしょうか。今回は私個人が行っている温暖化対策・環境汚染対策として行っていることについてご紹介していきたいと思います。

選ぶべきはコレ!アイリスオーヤマでみんなの評価が高い製品を総まとめ

現在、飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長しているのがアイリスオーヤマという企業。今回はアイリスオーヤマが発売している商品の中で、「みんなの評価が高い」商品をまとめてご紹介したいと思います。