水槽に苔を一つを付けたくない…と思ったことない?
インテリをとして使うなら苔は付けたくないよね
苔を一つもつけない、ある方法を見つけたんだ
そうなの?それは知りたいね
水槽ってインテリアの一部なのでキレイな状態を保ちたいですよね。特に私のように自分のお店に飾っているという場合は必須です。苔が生えている汚い水槽がお店にあったら嫌ですよね…。なので、常にきれいな状態に維持しています。私的に満足しているばかりか、欲お客様より「キレイですね~!」とほめられます。
その状況を作り出すためにいろいろと試行錯誤しました。そしてある方法を思いつきました。今はその方法を実直に守り水槽の状態をいい状態に維持できています。
ネットの情報を駆使してどうにか水がキレイな状態をキープしたい…と思ったものの、何をしてもうまくいかない…という方も多いかと思います。そのためにアクアリウム作りを断念してしまったというケースもあるのではないでしょうか。
そのような方々のために、「これだけやっていれば大丈夫」という確実で簡単なアクアリウムの維持法をおすすめさせていただきます。ぜひ参考にしてくださいませ。
今回の記事でわかること
- 水槽を苔一つなく管理する方法
- 苔はなぜ生えてくるのか
- 水槽をキレイに保つことによるメリット
- 管理しやすい水槽のサイズ
- フィルターの役割
苔だらけの水槽
苔だらけの水槽を見て気分がいい人はいません。なぜなら苔は水槽の汚れだからです。本来の苔は地表や岩の上にはいつくばるように成長し、広がるような植物ですが、アクアリウムにおいては邪魔物であると同時に景観を大幅に下げてしまうゴミのようなものです。
なので、インテリアとして水槽を飾っている場合はもちろん、生物を飼育する目的であってもそのまま放置していいというものではありません。
✅水槽に生える苔の種類
茶ゴケ(珪藻):珪酸質の2枚の被殻で被われた単細胞の真核藻類で、海洋や陸水域(湖沼や河川)などに幅広く分布します。薄っすら茶色したコケがガラス面や水草の葉などに付くのは茶ゴケになります。バクテリアが活性化していない初期に発生しやすいです。水交換を頻繁にすることで消すことができます。
アオミドロ(緑藻):水草の葉に糸状に長く伸びた状態や水草全体にとろんとした状態に絡みつく苔。光合成の色素としてクロロフィルaとbを含んでいる藻類に分類され、同じような緑色のコケであるアオミドロなども、広義的には緑藻に分類。CO2を添加して強い照明の水草水槽で発生しやすいコケです。増殖して消えにくい苔なのでヤマトヌマエビを入れるか、掃除するかによって消すことができます。
薄い緑色のコケ:水槽のガラス面に薄っすら緑色したコケが付くことがあります。こちらはアンモニアが分解されたのちに出る硝酸塩とライトの光によって発生します。こちらも水替えを増やすことによって改善することができます。
緑入りの糸状の苔:水草などにふわっとした毛みたいな感じでつく苔になります。水槽内に微量の栄養分が蓄積することによって発生します。エサのあげすぎや生体数が多い、水替えを怠っているなどで発生します。水が富栄養となっているので水交換が改善法になります。
黒ひげ苔:ある程度長期的に栄養分が溜まった水槽に発生しやすいコケ。また、水流が滞っているような場所にも発生ます。とにかく、水に硝酸塩や亜硝酸などが増えまくっている状態+その状態が長く続いていることが原因。エサの種類や生体の数、水交換の頻度、フィルターの種類など、多方面から水質の汚れを考慮して改善する必要があります。
藍藻類:ドロッとした緑色のまとまった苔が水槽の隅や水草に間などに生育します。外部から持ち込んでしまうことで発生してしまうことが多い様です。除去にはオキシドールやアンチグリーンが効果的です。
当然、どの苔がいいとか、どの苔はダメとかはありません。苔が生えている水槽は全て見た目がよくないので、見る者の心を曇らせます。なので、アクアリストたちはあの手この手で苔が出ないような手立てを行います。また、苔が少しでも発生したら目の敵にして苔を取り除くというアクションを起こす方が多いです。
結局、自分自身の問題ですが、アクアリストの多くが「見た目をとても重視する」という傾向があるので、「苔が生える=見た目が悪い」ことはある意味「自分はちゃんと管理することができていない」ということとなり、屈辱的な状況と捉えられます。それにより、苔は耐えられない…と悩む方が多いです。
そして、フィルターを変えたり、ろ過システムを変えたり、バクテリアをいろいろと変えてみたりと右往左往します。しかし、多くの場合、あまりうまくいきません。
「水槽に苔を生やさないため」にいいとされていること
✅私が今まで苔を生やさないためにいいとされていること
- フィルターを大きくする
- ADAのバクテリアを使う
- 水草をたくさん入れる
- 生体の数を減らす
- 水替えを頻回にする
- エサを減らす
- ライトの点灯時間を減らす
- 水温を低温にする
①フィルターを大きくする
我が家には2つの水槽があります。一つは45㎝(横)×25㎝(奥行)×30㎝(縦)と二つ目は60㎝(横)×30㎝(奥行)×45㎝(縦)になります。こちらに横が45㎝の水槽には90㎝水槽用の外部フィルター(テトラ バリューエックスパワーフィルター VX-90)。横が60㎝の水槽には90cm〜用のフィルター(エーハイム プロフェッショナル4 2275)を使っていたことがあるのですが、両方ともにあまり効果を感じることができませんでした。
今は45㎝水槽の方は底面に麦飯石を敷いて底面ろ過を、60㎝水槽の方は90㎝水槽用の外部フィルター(テトラ バリューエックスパワーフィルター VX-90)を2つ連結で使っています。
フィルターの性能は高い方がいいですが、だからといって大きくて高性能なものを使えば水替えの必要がないほど、水がキレイになるというのは間違いです。ある程度まではキレイになりますが、それ以上は頭打ちになると考えた方がいいかも。
②ADAのバクテリアを使う
ADAのバクター100という底床内で有効に働く100種類以上の微生物を休眠状態で含む底床用添加剤を使い底砂内にバクテリアを増やすというものを使ったり、シマテック PSB 水質浄化栄養細菌を入れる、バクテリア本舗のサムライEXを使うなどいろいろとやってきましたが、バクテリアや菌関係の添加剤はそれほど効果を感じませんでした。多少水質がよくなったり、生体が元気になったかなという感じは受けましたが、苔が極端に減少するということはありませんでした。
③水草をたくさん入れる
これは一番効果のある方法でしたが、水草を元気に育てるためにはco2添加や肥料の注入、トリミングなどお金と手間がかかりすぎるので途中で断念しました。とはいえ、今でもco2の添加が必要ないミクロソリウムやナナなどの陰性植物、水上で育てるヤマザキカズラ、アヌビアスギガンティアなどは飼育しています。
これらは有効な方法ではありますが、苔を全く出さないようにするほど水草を増やすのはかなりのテクニックとお金を必要とするので、それさえいとわないというのならば向いている対策法だと思います。
④生体の数を減らす
これは確実に効果がありますね。生体数が減るということは水を汚すアンモニア、亜硝酸、硝酸塩が減るということなので、必然的にそれらをエサにしている苔の数が減ります。しかし、生体を減らす=水槽が寂しくなるということにもなるので、アクアリウムのインテリア性に対して疑問がでています。どちらを選ぶのかはあなた次第。
⑤水替えを頻回にする
先ほども申し上げましたが、苔の原因は「水槽内が富栄養状態になっている」というのが一番の理由です。なので、水替えを頻回に行うというのは一番の効果的な方法です。生体を減らしたくない…でも苔を防いでキレイな水槽を維持したいという場合には水替えを頻回にすることが一択となります。最も、簡単で最も効果のある方法です。
⑥エサを減らす
エサが多すぎると当然のことながら水中に苔の栄養となる成分が増えるので、苔が爆増する原因になります。なので、エサを適正とするのが大前提となります。しかし、それでも苔が多い場合にはエサを減らすということも選択肢の一つとなります。私もエサを減らすということを行ったのですが、結果、本当に苔が減りました。しかし、お魚たちが可哀そうなので減らし過ぎはせずに元に戻してしまいました。
⑦ライトの点灯時間を減らす
ライトの点灯時間が長くなると当然のことながら、苔も光合成によって成長するので苔も増えます。なのでライトの点灯時間を減らすというのは効果的です。しかし、いつも10時間点灯させているものを8時間程度にしてもあまり効果は感じられません。それ以下にすると水槽を置いている意味がよく分からなくなります。
ライトの点灯時間が12時間を超える場合は長すぎるので短くした方がいいと思いますが、それ以下であれば、苔を減らす意味はあまりないのかなと思います。
⑧水温を低温にする
水温が高いと、水を浄化させるバクテリアの活動が鈍り水質が悪化してきやすくなります。 とくに夏場は水槽の水温が30度を超えてしまうと一気にコケの発生が加速してしまいます。なので、26℃くらいに維持することで苔の発生を減らすことができます。
しかし、魚類によっては無理なこともあります。私が飼育しているディスカスなどは27℃~32℃が適温なので、それ以下にすることはできません。
苔予防として最も効果があり、私が続けているのが「頻回の水交換」
先ほどいろいろな苔予防に役立つ水質改善法をご紹介しましたが、私が一番手軽で確実な方法と思ったのが「水替えを頻回にする」という方法です。やはり物理的に苔の栄養となるものを外に出すのが一番効果があります。水槽内及びフィルター内に生息するバクテリアによる分解だけでは絶対に無理、というのが私の結論。
水替え以外には水草をたくさん飼育して、水草に養分を消費してもらうという方法にするか、飼育する魚の数を減らす、そして水槽をバカでかくして汚れを薄めるという方法しかありません。でもこれらって現実的ではありませんよね?60㎝水槽にネオンテトラ10匹って寂しすぎませんか?有茎水草水槽の管理って死ぬほど面倒じゃないですか?バカでかい水槽を置くのっていろいろ勇気がいりますよね?
なので、一番現実的で楽、そして効果が高いのが「頻回に水替えをする」という方法です。
おすすめの方法は毎日バケツ1杯の水を交換するという方法
45㎝水槽の水量は31Lです。なので、10Lのバケツ1杯の水を交換するとなると、3分の1の量を毎日交換するということになります。水交換用のポンプを使ってバケツ一杯の水を変えるだけ。めちゃくちゃ簡単で効果絶大な方法です。
✅所要時間は5分間
めんどくさい…と思う方もいらっしゃると思いますが、所要時間はたったの5分。5分といえば水槽をそのくらいの時間眺めてませんか?ちょっと考えごとをしていれば5分間、テレビを観ながらやればすぐです。
✅水温さえ合わせれば水質変化も気にしないでOK
水道水ならば中和剤を使い、水温をしっかり合わせていれば水質変化による生体への負担もあまり考えなくてもOK。ちゃんと水温を合わせていれば生体が死んだということは1度もありません。
✅ポイントは底に落ちているフンやエサを吸い取ること
水替えの時のポイントは底に落ちているフンや残ったエサを吸い取ることです。ポンプの先を左右に揺らすことにより、フンやエサが舞い上がります。その舞い上がったフンやエサをしっかり吸い取るようにします。
毎日の水替えでどのくらい変わったのか?
まず、水草にびっしりとついていた黒ひげ苔がなくなりました。そして茶ゴケなどもほぼ見なくなりましたが、こちらはチラッと岩の下方に出ています。このような変化がありました。水槽の変化としてはほとんど汚いものがないという状態です。
しかし、すぐには変化しません。これは当然ですよね。一度発生してしまった苔が水替えをしたからといってすぐにいなくなるということはあり得ません。
苔の方は「新たな苔が生えなくなってくる」という程度です。なので、既存の苔は取り除いた方がいいと思ってください。手で取り除けるものは取り除き、しつこくて無理ならば酢などをかけて死滅させるという方法がおすすめです。
で実際にどのくらい変わったかというと下の写真をご覧ください。
↑この状態が
↓こうなりました
ご覧のようにミクロソリウムへの苔が全くなくなりました。要した時間は3か月くらいですかね。毎日3分の1の水替えをするようになってから3か月で苔がなくなり水草が生き生きと育つようになりました。
しかし、先ほど言ったように既存の水草についた苔はなくなりません。なのでその部分の水草は全部取って廃棄しました。写真は新たに生えてきた水草になります。なので、こちらの写真は水草を廃棄してから1年後の写真となります。
3か月ほどで水質が完全に変わり苔が生えなくなり、そして1年後に青々とした水草が生えるキレイな水槽に生まれ変わりました。
✅当然ですが小さい水槽ほど楽
これは当たり前ですが小さい水槽ほどすぐに水交換ができるので楽です。私が管理している横幅45㎝の水槽ならば10Lのバケツ一杯で3分の1の量を交換することができます。なので1杯で十分。しかし横幅が60㎝の水槽となると、2杯の交換が必要になります。倍の時間がかかるということになるので、面倒だな…と思う割合も増してしまいます。
毎日行う水替えの量はどのくらいがいいのか?
その水槽によると思いますが毎日行うなら5分の1から3分の1の間ではないでしょうか。生体の健康重視なら5分の1くらいにしておいた方がいいと思います。水質重視なら3分の1の方がいいでしょう。間をとるなら4分の1でもいいですね。
後は苔の生え具合にて調整する感じですね。5分の1から始めて落ち着くならそのままで、変化がないなら少し交換する水の量を増やすという感じです。ただ、3分の1以上は生体への負担が増えてしまうので慎重になさった方がいいと思います。
✅無理ならば自分のペースでいい
毎日は無理…というケースもあるかと思います。そのような時は出来る範囲で続けるようにするといいでしょう。例えば3日に1回しかできないという場合は3日に1回でいいと思いますし、5日に1回からそれでいいでしょう。自分に合ったペースで行うのが続けていく秘訣です。
水替えにプラスして効果のあった方法
頻回の水替えが基本ですが、それ以外に効果のあった方法についてご説明しますね。
- エアーポンプ式フィルターを2つ以上使う
- 底面ろ過フィルターを使う
- 殺菌灯を使う
- フィダーカップを使用する
- プロホースを使う
順番に説明しますね。
①エアーポンプ式フィルターを2つ以上使う
大きめの外部フィルターにプラスして上記のエアーポンプ式のフィルター2つを使った場合、かなり水質がよかったです。あくまでも物理ろ過ですが、しっかり物理ろ過されることで、生物ろ過も生きてきます。
エアーポンプ式フィルターはエアーを使い、スポンジ内に水流を作り出し、それによって物理的に汚れを漉しとるというろ過方式になります。物理ろ過なので大した意味なくない?と思う方もいらっしゃると思いますが、物理ろ過はめちゃくちゃ大事です。これがきちんと行われていることにより、底砂が汚れない→目詰まりしない→底砂での生物ろ過がしっかり行われるという好循環が生まれます。なので、しっかり物理ろ過を行われるように、メインろ過にプラスして2つほど別途にエアーポンプ式フィルターを取り付けることをおすすめします。びっくりするくらい水がキレイになりますよ。
②底面ろ過フィルターを使う
底面ろ過はどんな外部ろ過(市販で販売している)よりもろ過能力が高いです。理由はろ材の量。横幅45㎝(水量40リットル)の水槽に底面ろ過を使う場合、下に10㎝のろ材を敷くとします。そうすると13リットルのろ材を入れているのと同じになります。外部ろ過フィルター最大級のエーハイムプロフェッショナル4でも中のろ材は6.5リットル。底面ろ過は約2倍のろ過層があるということになります。
要するに45㎝の小さめな水槽なのに、適合水槽(目安)90~150cm(約157~345ℓ)のエーハイムプロフェッショナル4の倍のろ過効果があるということとなります。当然、その効果は絶大!底面に使うソイルによりますが、本当にビックリするくらいキレイになります。
↓このろ材が本当にビックリするくらい効果が高かったです。レビューも素晴らしいです。ぜひチェックしてみてください。
しかし、ソイルには弱点があります。それはプロホースで掃除ができないという点。できなくもないですが、ガシガシ掃除するとソイルが砕けてしまいます。
プロホースはこちら↓
底砂の中にガシガシと突っ込みながら水を抜く道具です。それにより、底砂内に蓄積している汚泥を取り除くことができます。私も1か月に1度くらいの割合で行っています。
✅プロホースで掃除しないとダメ?
ハッキリ申し上げますとダメです。掃除しない場合にはソイルが目詰まりしてしまうので、10か月ほどでソイルを全交換しないとろ過機能を維持することができません。なので、ソイルを使うとお金が掛かります。
お金を掛けたくない…という人はろ過効果は下がりますが、底砂を砂利にする(麦飯石など)の方がおすすめです。砂利だとガシガシ洗うことができるので何度でも使うことができます。
③殺菌灯を使う
殺菌灯とは、紫外線の力を利用して水の殺菌・消毒を行う飼育アイテムのことです。 外部フィルターや水中ポンプと組み合わせて使用します。 殺菌灯は水に溶け込んだコケの胞子を死滅することができるので、コケが生えるのを抑制する効果が期待できます。ただ、苔を死滅させる効果はないので、今ある苔を減少させる効果は皆無です。
とはいえ、新たな苔を作り出すリスクを減少させることはできるので、使わないよりは使った方が間違いなく効果があるといえます。
私自身も今でも使っていますが、使うと確実に苔の発生は減りますし、生体が病気になる確率も減少します。
④フィダーカップを使用する
【アクアリウム】エサ拡散防止、フィーダーカップが水槽の汚れ防止に役立つ←こちらは私が書いた記事になります。ご興味のある方はぜひお読みになってみてください。
フィダーカップとは熱帯魚にエサをあげるためのカップです。なぜフィダーカップを使うのかというと、それはエサが水槽内に散らばるのを防ぐためです。水槽内に散らばってしまうとそれが腐敗して水を汚します。お魚たちがしっかり全部食べてくれれば、お魚の体の一部となり、不要なものがふんとして排泄されるので水を汚す物質の量を減らすことができます。
特にアカムシなどの生エサをあげている場合には、水を汚しますのでフィダーカップを使ってなるべく水を汚さないような手立てをした方がいいです。
⑤プロホースを使う
プロホースは先ほどもご紹介した底砂掃除をする道具です。太いパイプを底砂に差すと、底砂に溜まっているヘドロを吸い出すことができます。底砂に食べかすやフンが溜まっていると、そこに黒ひげ苔が生えてくるようになります。底砂には食べかすやフンを分解するバクテリア住み着いていますが、ほとんどの場合、バクテリアだけでは分解できません。なのでプロホースでの掃除が絶対となります。
以上を駆使していくのがキレイな水槽を維持していく秘訣
水槽をキレイな状態に維持していくために重要なのが、「これだけやっていれば大丈夫」と一つのことだけで納得しないこと。そして、「これをしたけどあまり意味がなかった…」といって諦めないことです。
水質の悪化はいろいろな要因が積み重なって出来上がります。
✅水質が悪化する要因
- エサのあげすぎ
- フンやエサの沈殿
- 水替えの不足
- 生体が多すぎる
- 底砂にヘドロが沈殿している
- ろ過フィルターが少ない、小さい
- ろ過フィルターの目詰まり
- 水中の酸素不足
- バクテリアが少ない(立ち上げ初期)
- 水温が高すぎる
- 水槽内の水流不足
- お掃除生体(コリドラス、ヤマトヌマエビ、オトシンクルスなど)の不足
これらすべての要因が少しずつ重なり水質を悪化させるので、何かに力を入れて何かをないがしろにするのではなく、全て滞りなくチェックして注意しながら水質管理をすることが大事になります。
今回私がおすすめしている「毎日水替えをする」という改善法ですが、いくら毎日せっせと水替えしても、エサを見合わないほど大量にあげていれば、いくら水替えしても苔は生えてきます。
なので、全て滞りなくチェックして「何か間違いを犯していないか」を確認してみてください。
これらを「めんどくさいな~」と思うのであればアクアリストは向いていません。ショップや画像をみて「キレイだな~」と感動して自分でもアクアリウムをやってみたい!と思い手を出すのはいいですが、楽してキレイな水槽を維持することはできません。キレイな水槽を維持するためには血のにじむような努力がその裏側にあると思ってください。
中には全く掃除も水替えもしていません。なのに水がピッカピカで苔が全く生えていない水槽もあります。この場合は有茎水草をたくさん入れたり、自作の巨大濾過槽にて水をろ過していたりなどの工夫がなされています。なのでキレイなだけで、これらは相当なテクニックが駆使されているので、素人がおいそれとできるものではありません。
なので、実際には血の滲むような努力が必要になるということです。
素人でも簡単にキレイにアクアリウムを管理する方法
そんなこと言ったってめちゃくちゃキレイな水槽を簡単に維持したい!(頻回な水替えなしで)という人もいると思います。そんな人のためにこの管理方法ならば絶対に大丈夫という方法を伝授したいと思います。
✅素人でもピッカピカの水槽を維持する方法(水替えを頻回に行わないで)
- 生体の数を少なくする
- ブルカミアソイルを使った底面ろ過システムを組む
- ブルカミアソイルは1年ほどで交換する
- エサは最小限とする
- 水替えは最低でも週に1度行う
- 水温は26℃以下
- お掃除生体を適度に入れる
- 陰性水草を入れる
順番に説明しますね。
①生体の数を少なくする
どうしても生体を多く飼育したり、大きな生体を飼育したりすると水は汚れてしまいます。一般的には60㎝水槽にネオンテトラを飼育した場合には60匹程度までが適切(水槽で飼育できる魚の匹数 ー水槽サイズ別に一覧表でまとめました!参照)とされていますが、ハッキリ言って60匹も飼育したらあっという間に水が汚れて苔だらけになってしまいます。
水を常にキラキラにして苔が発生しないようにするには、60匹の3分の1である20匹以内が理想です。15匹くらいがベストでしょうか。ディスカスやエンゼルフィッシュなどの大型魚ならば60㎝水槽はおすすめしません。90㎝水槽にして2匹までとしましょう。レインボーフィッシュなどの中型魚であれば60㎝水槽に5匹以内とするようにしましょう。
②ブルカミアソイルを使った底面ろ過システムを組む
私が使ったソイルの中で圧倒的に効果を感じたのがこちらのソイルです。水を汚す余計な栄養素を含んでいない(普通のソイルは水草育成用の栄養素が含まれている)ことと、水中の汚れを吸着するような作用があるので、水をろ過する働きが非常に強いです。
バクテリアが増えてくれるまで生物ろ過は行われない→水が汚れやすくなるので、最初はアカヒレ2匹ほどを約1か月ほど飼育することをおすすめします。それによりバクテリアが増えてから本格的な生体飼育を始めるようにしましょう。
③ブルカミアソイルは1年ほどで交換する
ちょっともったいないですが、ブルカミアソイルは1年ほどで交換するようにします。なぜかというと、ソイル内を掃除することができないので、1年以上になると目詰まりしてろ過効率低下+悪い菌が繁殖しやすくなるからです。よって、1年で交換するようにしましょう。
④エサは最小限とする
これは絶対に守るようにしてください。エサの量は魚の頭部の大きさと同じ量といわれています。後はお腹の膨らみ具合をみながら、膨れているのであればあげすぎです。全体的に痩せているのであれば足らない可能性があります。
基本的に魚は満腹を知らないのでずっと欲しがりますので、欲しがっているのであげるということはやめてください。
⑤水替えは最低でも週に1度行う
どのような環境であれ、水替えは最低でも週に1度は必ず行うようにしましょう。できれば半分ほどの水を交換してください。水替えは水質維持の基本中の基本。これをせずしての水質維持、苔予防は出来ないと思ってください。
⑥水温は26℃以下
水温は意外に大事な事項です。苔も植物の一種なので、ある程度の水温でないと生きていけません。苔は特に27℃以上を好むという性質があります。夏場は水槽の水温が30℃を超えてしまうと一気にコケの発生が加速していきますので、できれば夏場でも28℃以下に抑えていくようにしましょう。
⑦お掃除生体を適度に入れる
生体を減らすことが水質維持につながるのは間違いないことですが、一方でお掃除生体を入れることも水質及び景観を保つことに繋がります。一見矛盾するようですが、あまったエサやフンなどは底に溜まります。底に落ちたエサについては、ある程度水中を泳ぐ生体も食べてくれますが、全部は食べてくれません。これを隈なく食べてくれるのがコリドラスやナマズ類、エビ類などの生体です。
当然ですが、エサがそのまま残るよりも、生体が食べてくれた方が水の汚れは改善されます。エビやブラックモーリー、サイアミーズフライングフォックスなどの生体は発生した苔も掃除してくれます。
これらの生体を「適度に」入れるようにすると水質及び景観の改善に役立ちます。入れすぎると逆効果になりますのでくれぐれもご注意ください。
⑧陰性水草を入れる
陰性水草を入れることによって水中の栄養を吸い上げてくれるので、その分、苔に栄養がいかなくなるので景観維持にとても有効です。なので、ミクロソリウムやナナなどの陰性植物と入れると共に、石などを積み上げて水上にヤマサキカズラやサトイモ科の植物を植えるというのもおすすめです。
以上を守れば、恐らくですが1週間に半分の水替えでも苔しらずのキレイな水槽を維持できると思います。これじゃー物足りない…と考える方もいらっしゃると思いますが、綺麗な水槽と生体の数はトレードオフの関係です。どちらを選ぶかはあなた次第。もし、生体をたくさん入れたいのであれば水替えの頻度を増やすという手間を増やすしかありません。
以上を守っても水が汚れてしまう場合は生体の大きさが問題
例えば45㎝水槽などにエンゼルフィッシュやディスカスなどの大きめの観賞魚を飼育している場合には、普通に飼育しているだけでかなり水が汚れてしまうことがあります。特にアカムシやディスカスハンバーグなどの生エサを与えている場合には汚れやすくなります。
汚れやすくなる理由は圧倒的に食べる量、糞尿の量が多いからです。
体重で計算しますと、体長15㎝くらいのディスカスの重さは80~100gとなります。それに比べて体長2㎝程度のカージナルテトラは0.3g。90gのディスカス一匹に見合うカージナルテトラの数は300匹となります。要するに、体重だけで計算するとディスカス1匹を飼育するというのは、カージナルテトラを300匹飼育しているのと同じということ。一般的に60㎝にディスカス2匹程度飼育できるされていますが、カージナルテトラに換算すると600匹ということになり、明らかにキャパオーバーです。
水槽を飼育する際に何を参考にして60㎝水槽にディスカス2匹を飼育できるとしているのか分かりませんが、私が飼育した経験ですと、60㎝水槽に2匹飼うのはかなりヤバい行為ですね。恐らく、相当水草を入れていない限り、毎日水替えしないと水質は安定しません。
中型~大型の熱帯魚を飼育する場合には、このような水を汚すリスクがあるので、いくら一生懸命水質を維持しようとしてもうまくいかないことがあります。
なので、綺麗な水槽を維持したいという場合には中型~大型の生体はなるべく飼育しないようにしましょう。飼育する場合にはそれなりのろ過装置、掃除を頻回するなどの手間が必要になることを理解しましょう。
以上のような手間が多くのアクアリストたちを管理負荷な状況への追い込む
✅管理できていない状況とは
- 水槽内が苔だらけ
- 水替えを行っていないので水槽から腐敗臭が
- 亡くなっている生体がそのまま放置
- フィルターの掃除を何年も行っていない
- 水槽の電灯も点灯させていない
- 水槽の存在を忘れている
そして、いつしか水槽を撤去することに…
✅なぜ、水槽が管理できなくなってしまうのか
- 仕事やプライベートが多忙
- 水槽に興味がなくなる
- 水質管理が面倒
- 定期的に掃除するのが面倒
- いくら努力してもキレイなアクアリウムが維持できない
- 地震などで管理不能になった
- お金がかかりすぎる
初期に多いのが興味がなくなる、中長期に多いのが水質管理の難しさではないでしょうか。仕事やプライベートが忙しい、水槽に興味がなくなるのはどの趣味でも同じ。一定数このような理由で飽きてしまう人はいらっしゃいます。どうしようもありません。しかし、飽きるのはいいですが生体がいる場合には最後までちゃんと飼うか、誰かに飼育してもらう、ショップに返すなど行うようにしましょう。
そして、好きなんだけど思い通りにならないから続けるのをやめてしまうという方が、中長期アクアリストが水槽維持を諦めてしまう理由として多くなっています。そのような場合にはぜひ今回の水質管理法を参考にしてください。きっとうまくいくはずです。
水槽をキレイに保つメリットはたくさん
✅水槽をキレイに保つメリット
- 素晴らしいインテリアになる
- キレイな水槽を観ていると癒される
- 飼育している生体がイキイキと元気でいてくれる
- 異臭などがでない
- 努力あってのキレイな水槽なのでやりがいが出る
- みんなの憩いの場となる
順番に説明しますね。
①素晴らしいインテリアになる
以上の水槽をご覧ください。素晴らしいインテリアじゃないですか?特に2枚目の写真は素晴らしい癒し効果だと思います。この水槽を眺めながらコーヒーを飲んだりウイスキーをうっとりしながら飲むと美味しそうですよね。
我が家では家の玄関と店に置いているのですが、玄関に入ってきた人は「素晴らしい水槽ですね」といい、店のお客様は「キレイですね」といってずっと眺めている方がいます。私自身もたまに休憩の時に飲み物を飲みながらボーっと眺めて癒されています。
水槽は唯一無二のインテリア。そういう面からも希少性があり、インテリア性も高いと思います。
②キレイな水槽を観ていると癒される
とにかく癒されます。逆に汚い水槽はストレスになります。水は重たく冷やすという性質があるので、昂った気持ちを抑えてくれます。クールダウンしてくれます。心が落ち着かない方は水槽をを眺めながら心を落ち着けるようにするといいでしょう。
③飼育している生体がイキイキと元気でいてくれる
水槽がキレイに維持されているということは水がキレイな状態であることを意味します。水がキレイならば飼育している熱帯魚なメダカ、金魚なども元気でいられます。その他水草なども一緒ですね。生体が元気でイキイキとしていると、見ているこちらとしても嬉しくなりますよね。
④異臭などがでない
苔が多かったりする水槽は必ずといっていいほど異臭がヘドロのような悪臭がします。また、苔特有の青っぽい異臭が漂うことも。このような異臭が漂うのはいいことではありません。ほとんどの方が室内で飼育していると思いますが、室内で異臭は飼育している人はもちろん、家族も嫌な思いをしてしまいます。
⑤努力あってのキレイな水槽なのでやりがいが出る
これが一番大きいかな。アクアリストの多くが「水槽の世話が何より好き」というのがあります。楽して何もせずにキレイな水槽が欲しいという人は向いていません。というかいつか水槽を放棄することになります。本当に好きで続いている人のほどんどは世話が好きで時間を忘れて掃除してしまうタイプ。そして掃除が好きで苦にならない。
この努力あってのキレイな水槽なので、それが報われる瞬間にひとしおのよろこびがあります。好きでやってるのに報われる?と矛盾を感じるかもしれませんが、やはり時間がかかるので面倒だな…と思っちゃいます。なので、努力が報われる瞬間は嬉しいものです。完璧な水槽を観て癒される時間は格別です。
⑥みんなの憩いの場となる
キレイな水槽が置いてあるとそこが家族やお客様の憩いの場となります。その憩いの場によって楽しい話や旅行な話などが生まれていい循環が生まれます。このようにキレイな水槽は人間関係の潤滑油になります。汚い水槽だと潤滑油にはなり得ません。
おわりに
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は水槽に苔一つ付けたくない潔癖症の人のための水槽管理法についてご紹介させていただきました。アクアリストを悩ませる苔と水槽の汚れ…。密閉された水槽という場所で生体を飼育している限り避けて通れないことです。
しかし、水が流れているところには汚れは発生しません。なので、水替えがマスト。毎日の水替えによって、自然界のように水が流れている状態を作り出すことによって苔が生えないキレイな状態を維持することができます。
その他、水を汚さないような工夫によっても苔がないキレイな水槽を作り上げることもできます。
キレイな水槽の維持をすることによるメリットはたくさんあります。素晴らしいインテリアになる、癒される、生体が元気でいられる、悪臭が出ない、水槽掃除のやりがいが出る、みんなの憩いの場となるなど。特にキレイなインテリアと鳴り皆が癒されるというのが素晴らしいですよね。
キレイな水槽は一夜にしてならず。日々の継続によって維持されます。普段よりキレイにしていると、汚れがひどくならないので半年に一回の大掃除も楽。水槽リセットの頻度も少なくて済みます。
ぜひ素晴らしいアクアリウムライフを!
最後までお読みいただきありがとうございました。当ブログには他にもいろいろな記事がございますのでぜひゆっくりしていってください。
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